AIトレパクとは?承認欲求モンスターの特徴

AIトレパクとは、画像生成AIを利用して人の作品を変換しテイストを変えただけのものを、自身の作品であるかのように偽ることです。
従来のトレパクは、元絵をトレースしているとはいえ、自分の手で作画をするので、ある程度のイラストスキルがある人がやっていました。
しかし、AIトレパクは、アプリで変換するだけで、画力がない人間でも見栄えの良いイラストが出力できてしまうため、より悪質といっていいでしょう。
AIトレパクは、SNSで注目されたいという、承認欲求が大きな原因だと考えられます。
AIトレパクをする人は、イラストを描くのが好きでもなければ、イラストに対する愛もなく、イラストはSNSで注目されるための道具でしかないのです。
実は、このような過剰な承認欲求は、自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)という精神疾患の特徴なのです。

関連記事:「承認欲求とは?自己愛性人格障害の特徴」

ここ数年で生成AIの技術が向上し、それに伴い、画像生成AIを悪用して人の作風を奪おうとする人間も目立ち出しました。
生成AIの利用に関係する著作権などの法整備が追いついていない中、AI生成アプリのヘビーユーザーが、クリエイターを傷つけるトラブルが増えています。
画力の高いイラストレーターを妬んでいる人ほど、生成AIを肯定し、自由に使えるようにするべきだと主張します。
「これからの時代は生成AIを上手く使える人間が成功するんだ」と自分を大きく見せようとする人まで現れています。
なぜ、AIトレパクをしてまで、SNSの「いいね」を欲しがる人がいるのでしょうか?
AIトレパクをする人は、自己愛性人格障害(NPD)という病気の可能性が高いです。
自己愛性人格障害とは、過剰な承認欲求、努力嫌いな気質、共感力の欠如などの特徴を持つ精神疾患です。
承認欲求の強い自己愛性人格障害者は、SNSに依存しやすく、非常識な投稿で炎上することがよくあります。

【目次・AIトレパクをする人の特徴】

  • 承認欲求
  • 努力嫌い
  • 共感力の欠如
  • まとめ
  • それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

    承認欲求

    AIトレパクをする人は、承認欲求が強く、SNSでチヤホヤされることを渇望しています。
    画力の高いイラストレーターが作品をアップして評価されているのを見て、自分もああなりたいと身の丈に合わない願望を抱いてしまうのです。
    目立つためのイラストがほしいだけの人にとって、カンタンにカッコいいイラストを作れる画像生成AIアプリは、都合のいいツールという訳です。
    また、トレパクをする人は、オリジナルに対するリスペクトがなく、ファンを舐めているため、ちょっとくらいならバレないだろうと軽く考えています。

    自己愛性人格障害の代表的な症状に、過剰な承認欲求があげられます。
    周囲からの賞賛だけを求め、批判されると逆ギレしたり、ブロックしたりします。
    倫理観が乏しく、注目されるための手段を選ばないため、ズルをしてでも目立とうとしてしまいます。
    周囲に評価されたいという承認欲求自体は、誰でも持っているものです。
    しかし、自己愛性人格障害の承認欲求は、天才と言われたい、特別な人間だと思われたい、といった虚栄心なのです。

    関連記事:「自己愛性人格障害の3タイプ 承認欲求・支配欲・損得勘定」

    努力嫌い

    AIトレパクをする人は、基本的に努力嫌いで画力の低い人が多いです。
    努力嫌いの人は、努力して画力を磨いたイラストレーターを、リスペクトすることすらできません。
    「画力の高い人は生まれつき才能があるからズルいんだ」という考え方しかできないのです。
    自分に甘く、努力ができない人間ほど、努力せずにプロ並みのイラストを作成できる画像生成AIアプリに飛びつきます。
    人の作風を奪うということに罪悪感を抱かないどころか、自分の力であるかのように錯覚してしまうのです。

    画像生成AIで変換したイラストは、独特の破綻が見られることが多いです。
    自分が描いたように見せかけるなら、自分の手で破綻した箇所を修正すればいいのですが、AIトレパクをする人は、そのままアップする傾向があります。
    破綻を見つけたり修正したりするスキルすらないか、アウトプットの完成度を上げようという気すら起きないのだと考えられます。
    そもそも、AIトレパクをする人は、絵を描くことがたいして好きではなく、面倒な作業でしかないのでしょう。

    自己愛性人格障害には、努力嫌いでラクに逃げるタイプがよく見られます。
    努力できない性質なので、人から賞賛されるほどの実力を身につけることができません。
    そこに、過剰な承認欲求が加わると、ラクして賞賛される手段に流されてしまうのです。
    人の努力を尊重できないため、人の成果を平気で横取りしようとすることも多いです。
    自己愛性人格障害者の中にも、周囲に褒められることを目的に努力するタイプも一定数います。
    しかし、このタイプも、賞賛目的という薄っぺらな動機のため、中途半端な実力に止まることが多いです。

    関連記事:「自己中心性とは?自己愛性人格障害の特徴」

    共感力の欠如

    AIトレパクをする人は、人の気持ちが分からず、自分さえ良ければいいと考えています。
    AIトレパクは、オリジナルの作者や作品のファンを傷つけたり、不快にさせたりするということが想像できないのです。
    また、長い時間をかけて築き上げた作風を他人にカンタンに奪われるイラストレーターの気持ちも想像できません。
    自分の納得のいく作品を作りたいというクリエイターの情熱を理解できない、冷淡な内面だといえます。
    クリエイティブに対する情熱がないから、画力を磨く気にならず、それを補うために平気でパクリをしてしまうのです。
    また、クリエイターに必要なものは画力だけではなく、創造性や表現性も求められます。
    AIトレパクをするような心のない人間は、創造性や表現性を培うこともできないため、一流のクリエイターになれないのです。

    自己愛性人格障害は、共感力が欠如し、人の気持ちが想像できないという特徴があります。
    人の気持ちが分からないため、人を傷つける行動を平気でするトラブルメーカーとなることが多いです。
    自身の行いを責められても何が悪いか理解できないため、表面的な謝罪をするだけで、反省することがありません。
    自己愛性人格障害者は、情緒が乏しく、物事の捉え方が淡泊であるため、クリエイターのような仕事には向いていません。

    関連記事:「共感力の欠如とは?自己愛性人格障害の特徴」

    まとめ

    AIトレパクと自己愛性人格障害の関係について解説しました。
    AIトレパクをする人は、自己愛性人格障害という病気である可能性が高いです。
    自己愛性人格障害は、過剰な承認欲求、努力嫌いな気質、共感力の欠如などの症状が見られる精神疾患です。
    自己愛性人格障害の承認欲求は、人から特別視されたいという誇大妄想です。
    AIトレパクは、ラクして褒められる手段なので、自己愛性人格障害者が手を出しやすいのです。

    あなたの周りに、AIトレパクをして自慢している人はいませんか?
    生成AIは新しい技術のため、問題点をまだ理解できていない人も多いでしょう。
    AIトレパクをする人は、本当のイラスト好きではなく、イラストを軽視している人間です。
    AIトレパクを野放しにすれば、才能あるイラストレーターが一方的に被害を受け続けてしまいます。
    AIトレパクは悪質だという認識を共有し、法整備につなげることが求められるでしょう。