闇バイトする人の特徴・自己愛性人格障害(NPD)

闇バイトとは、TwitterやInstagramのようなSNSや求人サイト、闇サイトを通じて、特殊詐欺の受け子や強盗の実行犯を募る犯罪手法です。
「日当100万円」といった募集を出し、金に目がくらんだ寄せ集めの人を犯罪の手足として利用します。
指示役は、募集で集めた人に、運転免許証等の画像を送らせ、個人情報を握って脅すため、一度闇バイトに関わると逃げられなくなります。
闇バイトに手を出す人は、金遣いが荒く、ギャンブルや浪費などにより借金を抱えている一般人が多いですが、闇バイトの指示役は、半グレや暴力団などの犯罪組織だと考えられます。
闇バイトで募集された末端の実行犯は、逮捕されやすいのに対し、指示役までは捜査の手が及ばないのが現状です。
闇バイトをする人は、自己愛性人格障害(NPD)反社会性人格障害(ASPD)といった病気だと考えられます。

関連記事:「自己愛性人格障害(NPD)の特徴 自己中心性・特別意識・共感力欠如」 「反社会性人格障害(ASPD)とは?自己愛性人格障害の天敵」

近年、SNS等を利用した闇バイトが増加しており、社会問題となっています。
詐欺の受け子だけでなく、連続強盗の実行犯となり被害者を殺害する凶悪事件まで発生しており、治安の悪化が懸念されています。
闇バイトに手を出す人の中には、10代20代の若者も多いです。
闇バイトの原因として、格差の拡大によって、経済的に苦しい人が増加しているからだと考える人もいるでしょう。
しかし、闇バイトをする人の多くは、ギャンブル好きや、仕事が続かず職を転々としているような、根っからのワル、ならず者なのです。
過去に闇バイト強盗に関わった人物は、テレビ取材に対して「刺激が欲しかった」、「ビジネスとしてドライに考えていた」と平然と語っています。
闇バイトが増えている原因は、SNSによって簡単にグレーゾーンに対して募集をかけることができるようになり、犯罪に加担するハードルが下がったことでしょう。
きっかけさえあれば犯罪に手を染めるグレーソーンは、自己愛性人格障害や反社会性人格障害である可能性が高いです。
特に、叱らない子育てや放任主義の家庭が増えていることがら、自己愛性人格障害者が増えていると考えられます。
自己愛性人格障害は、自己中心性、想像力の欠如、被害者意識などを特徴とする精神疾患です。

【目次・闇バイトをする人の特徴】

  • 自己中心性
  • 想像力の欠如
  • 被害者意識
  • まとめ
  • それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

    自己中心性

    闇バイトに手を出す人の特徴に、自己中心性があげられます。
    自己中心的な人は、自分の思い通りにならないとカッとなったり、逆ギレしたりする粗暴な性格となります。
    コツコツとした我慢を嫌うため、仕事が続かず、収入が不安定になりやすいです。
    また、お金があるとあっただけ使ってしまい、すぐお金がなくなってしまいます。
    ラクしてお金が欲しいという価値観から、ギャンブルや投機で一攫千金を狙い、借金持ちになってしまいます。
    そして、闇バイトもまた、ラクして稼げるという投稿で勧誘を行うため、借金持ちや金欠の人が釣られるのです。
    仕事内容が犯罪だと分かっても、自分さえよければいいという考え方で、実行してしまいます。

    自己愛性人格障害には、自己中心性が高いという特徴があります。
    自分の思い通りにならないと気が済まないワガママな性格であることが多いです。
    協調性がなく、自分本位の行動をとるため、トラブルメーカーとなり、孤立することもあります。
    努力や我慢が嫌いで、自分に甘く、ラクして得することばかり考える傾向があります。
    暴力や脅しで自分の言うことをきかせる、強引なやり方を好むタイプも見られます。

    関連記事:「自己中心性とは?自己愛性人格障害の特徴」

    想像力の欠如

    闇バイトに手を出す人の特徴に、想像力の欠如があげられます。
    想像力がない人は、人の気持ちを思いやったり、同情したりすることができません。
    つまり、傷ついた人を見ても可哀想だと感じないし、自分が人に迷惑をかけても申し訳なさを感じることもありません。
    人に暴力を振るっても、人を騙しても、何も感じることなく、平然としています。
    そのため、何の落ち度もない人に、詐欺や強盗の被害を負わせることにも、抵抗を持たないのです。
    また、想像力のない人は、胡散臭い誘いにリスクが高いことを理解できません。
    SNS上の金持ち自慢を真に受けて、闇バイトをすればカンタンにそっち側にいけると、短絡的に考えてしまうのです。

    自己愛性人格障害には、想像力が低いという特徴があります。
    想像力の欠如は、倫理観や罪悪感、共感力、計画性の欠如とセットであることが多いです。
    人の痛みや辛さに鈍感であり、人間らしい思いやりや情緒を持ちません。
    そのため、自己愛性人格障害者は、「心のない人」とよく呼ばれます。
    普通の人から避けられた結果、問題のある自己愛性人格者同士でグループを作り、悪さをするケースも見られます。
    不正や犯罪の旨味を知ってしまうと、更生が難しく、問題行動を繰り返してしまいます。

    関連記事:「共感力の欠如とは?自己愛性人格障害の特徴」

    被害者意識

    闇バイトに手を出す人の特徴に、被害者意識があげられます。
    闇バイトに興味を持つ人は、借金を負うなど、お金に困っていることが多いです。
    借金の原因が、自身のギャンブル癖や浪費だったとしても、反省することはありません。
    お金がない自分は人生損をしていて、お金持ちは人生得をしている、だから得をしている人から奪ってもいいという飛躍した発想になってしまうのです。
    つまり、お金がない自分を被害者だと考え、お金を持っている人に対して逆恨みをしているのです。
    逆恨みによって、大きな事件を起こすという点で、無敵の人によるリベンジ事件に通じるものがあります。

    自己愛性人格障害には、被害者意識が強いという特徴があります。
    自分の行動を反省することがなく、失敗を人のせいにして、被害者ぶる性格をしています。
    自分の非を認めず、責任転嫁ばかりするため、悪い部分が改善されず、社会に適応することができません。
    例えば、お金のない自己愛性人格障害者は、稼ぐための努力をせず、社会のせいにし、人生は不平等だと不満を募らせます。
    自助努力や自己責任という言葉が通じず、成功者を妬み、親ガチャという言葉を好みます。
    自分は社会の被害者だから、何をしても悪くないと開き直ってしまうケースも見られます。

    関連記事:「無敵の人とは?自己愛性人格障害の特徴」

    まとめ

    闇バイトと自己愛性人格障害との関連について解説しました。
    闇バイトに手を出す人は、単なる経済難ではなく、人間性に問題があると考えるべきです。
    自己愛性人格障害には、自己中心性、想像力の欠如、被害者意識といった症状があります。
    そのため、自己愛性人格障害者は、闇バイトに手を出しやすいと考えられます。
    組織から脅された下っ端だったとしても、情状酌量の余地はありません。
    自己愛性人格障害は、治らない病気と言われており、更生は期待できないでしょう。

    あなたの周りに、闇バイトに興味を持っている人はいませんか?
    闇バイトの投稿に詳しく、知り合いを誘う素振りがある人物はリスクが高いでしょう。
    そのような人を止めたい場合は、闇バイトのリスクを説明し、旨い話なんてないという現実を分からせるといいでしょう。
    闇バイトは、得ではなく損だという認識が広まれば、闇バイトに手を出す人はいなくなるでしょう。
    また、闇バイトの入り口となっているSNSの監視や規制を強化するべきでしょう。