統合失調症(SZ)とは?電磁波攻撃・思考盗聴・集団ストーカー・陰謀論

統合失調症(SZ:Schizophrenia)とは、被害妄想や幻聴を特徴とする精神疾患です。
電磁波攻撃、思考盗聴、集団ストーカー、陰謀論といえば、統合失調症です。
糖質はネットスラングで、統合失調症のことです。そのため、ネット上で被害妄想的な内容のコメントをする人が、糖質と呼ばれています。
被害妄想は統合失調症の代表的な症状のため、被害妄想をよく言う人は統合失調症を疑われることが多いようです。
しかし、被害妄想は、自己愛性人格障害(NPD)にもよく見られる症状なのです。
統合失調症と自己愛性人格障害は、以下の症状が共通しています。

・被害妄想・陰謀論
・自分のことばかり話す
・他者への無関心
・問題解決のやり方が自己中心的である
・猜疑心が強く、自分以外を敵だと考える

自己愛性人格障害者は、統合失調症者より多いと考えられるため、被害妄想を言う人の多くは、自己愛性人格障害の可能性が高いです。
統合失調症と自己愛性人格障害は、症状の一部がよく似ているものの、異なる病気です。
統合失調症の原因はまだ解明されていませんが、自分の考えや価値観に固執しすぎる人がなりやすいと言われています。
自己愛性人格障害は、幼少期に甘やかされる、あるいは、放任されて育つことにより、正しい情緒が発達しないことが原因です。
自己愛性人格障害者は、「自分は絶対に正しい」と自分の考えや価値観に固執する傾向が強いです。
そのため、自己愛性人格障害者は、二次障害として、統合失調症を発症しやすいと考えられます。
自己愛性人格障害にも、被害妄想や猜疑心の強さが見られますが、統合失調症を発症することで、症状がさらに強化されてしまいます。

【目次・統合失調症と自己愛性人格障害の違い】

それぞれの特徴について、解説していきたいと思います。

自我意識の障害

統合失調症を最も特徴づける症状は、自我意識の障害だと言われています。
自我意識の障害とは、自己と他者の区別が曖昧になる認知障害です。
例えば、「自分の考えが他者に読まれている」、「他者に自分の考えを操作されている」、「自分の頭の中のアイデアを盗まれている」といった被害妄想を持つことにつながります。
電磁波や電波などの目に見えないものによって頭の中が侵されていると訴えることも多いです。
また、空想の中での言葉を、外から聞こえた声だと認識することで、幻聴の症状につながります。

自己愛性人格障害は、被害妄想は見られるものの、自我意識の障害は見られません。
自己愛性人格障害の被害妄想も、「組織的な嫌がらせをされている」といった常識的にあり得ないものが多いですが、「頭の中を侵害されている」という内容のものは見られません。

幻聴

幻聴も統合失調症の代表的な症状です。
幻聴は基本的に人の声で、悪口のようなものが多いです。
この幻聴は、聴覚神経の問題ではなく、自分の頭の中の言葉を外部からの声だと錯覚することで生じます。

自己愛性人格障害には、幻聴などの幻覚の症状はありません。
ただ、被害妄想が強いため、近所の人が自分の悪口を言っているなどと一方的に思い込むことはあります。
また、自己愛性人格障害は、自分が都合のいいよう記憶改竄するという症状があるため、実際は言っていないのに、「あの時、お前はこう言った」と本気で主張するケースもあります。

ワードサラダ

ワードサラダ(言葉のサラダ)とは、単語や文法の一部は間違っていないものの、全体として意味が破綻している文章のことです。
ワードサラダは、パッと見ただけでも独特の変な文章なので、すぐに気づくことができます。
ワードサラダの文章の特徴は、以下のようなものがあります。
・句読点の使い方が間違っている。句読点が多すぎる、あるいは全くない。
・接続詞の使い方が間違っている。接続詞が全くない。
・文中に?や!が多用されている。
特に長文になるほど、脈絡のない支離滅裂な文章となります。
ワードサラダとなっている文章は、ネットのコメントやブログなどでも散見されます。
ワードサラダは、統合失調症特有の症状で、これが見られたら統合失調症を疑うといいでしょう。

自己愛性人格障害には、ワードサラダの症状は見られず、おかしな文章を書くことはありません。
ただ、自己愛性人格障害は、思考が自己中心的なため、一方的で失礼な文章や理不尽な内容の文章を書くことがよくあります。
また、普段のコミュニケーションは弱気で自信がなさそうなのに、メッセージやネットのコメントだけ強気な「ネット弁慶」であることも多いです。

砂糖の過剰摂取

統合失調症者は、砂糖を好み、大量に摂取することが知られています。
例えば、清涼飲料水を毎日大量に飲むという行動が見られます。
統合失調症がネットスラングで糖質と呼ばれるのは、この特性も関係しているのかもしれません。

自己愛性人格障害には、砂糖の過剰摂取の症状はありません。
ただ、自己愛性人格障害者は、自分に甘く、自制が苦手という特性があります。
過剰摂取まではいかないものの、甘いものやジャンクフードを我慢できず、体重管理できないケースはよく見られます。

まとめ

統合失調症と自己愛性人格障害の違いについて解説しました。
統合失調症と自己愛性人格障害は、被害妄想や自己中心性の症状が共通しています。
幻聴やワードサラダなどの統合失調症だけに見られる症状があるかどうかで、どちらなのか判断するといいでしょう。
また、自己愛性人格障害者は、統合失調症者と比べて社会適応能力が高く、世間体が良いことが多いです。

あなたの周りに、被害妄想が強い人はいませんか?
被害妄想を言う人は、統合失調症か自己愛性人格障害の可能性が高いです。
被害妄想は、性格の問題ではなく、れっきとした病気の症状なのです。
被害妄想が強い人には何を言っても無駄なので、距離を置くか、専門機関につなげるといいでしょう。