スピリチュアル(スピ系)とは?オカルトビジネスの特徴

スピリチュアル(スピ系)とは、オカルトや宗教性によって、目先の幸福や癒しを得る考え方や方法論です。
占星術や数秘術などの占いや、死者との交信、瞑想などを謳うものが多いです。
スピリチュアル系の教えの多くは、「ありのままの自分でいい」、「我慢しないでいい」といった甘言が多いのが特徴です。
表向きは、オカルトを感じさせない、ヨガ、セミナー、カウンセリングなどを謳うケースも見られます。
スピリチュアルの信者や指導者は、自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)という病気の可能性が高いです。

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日本では、スピリチュアルブーム以来、様々なスピリチュアル系の団体が活動しています。
特に、スピリチュアル系に傾倒した有名人は影響力が大きく、宣伝して広めたり、自ら講座やカウンセリングを主催したりします。

スピリチュアル系の問題点として、信者の依存心を利用して高額を貢がせる、西洋医学を否定し代替医療を勧めるといった点があげられます。
また、自分の非を指摘することを裏切りや攻撃、洗脳などと捉えるようになるケースも見られます。
常識的な助言をした親や友人を敵だと認識し、最悪の場合、絶縁してしまうのです。
仏教やキリスト教などの古典的な宗教には、利他的な行動を促すような社会性・倫理性を育む教えがあります。
しかし、スピリチュアル系の教えは、「あなたはそのままでいい」、「悪いのはあなたではない」といった甘い言葉に溢れています。
これが、スピリチュアル系信者の行動や言葉が、自己中心的になる原因です。

なぜ、スピリチュアル系に傾倒する人がいるのでしょうか?
自己愛性人格障害は、スピリチュアル系に傾倒しやすい代表的な精神障害です。
自己愛性人格障害のベースは、自己中心性、特別意識、共感力欠如です。
それに加え、過剰な承認欲求、支配欲、損得勘定などが見られます。
自己愛性人格障害は、「自分だけが大事、他の人も私を大事にしてほしい」という価値観を持ちやすいため、スピリチュアル系との親和性が高いのです。
自己愛性人格障害は、スピリチュアル系を信じる側にも、信じさせる側にもなります。

【目次・スピリチュアル系と自己愛性人格障害】

それぞれのタイプについて、解説していきたいと思います。

スピリチュアル系を信じる人

自己愛性人格障害は、自己中心性が高いという特徴があります。
努力不足や自己責任などの厳しい言葉を嫌い、褒めや甘やかしの言葉だけを求める傾向が強いです。
自己愛性人格障害にとって、スピリチュアル系は、自己肯定感を上げる言葉をシャワーのように浴びせてくれる楽園のような存在なのです。
スピリチュアル系は、不都合なことを言う人を敵だと考える価値観すら肯定するため、自己愛性人格障害者の被害妄想癖を悪化させてしまいます。

自己愛性人格障害は、思考力や情報収集力が乏しく、自分の目標や道を自分で決めることができません。
そのため、自立心がなく、自分を導いてくれる存在に依存する傾向が強いです。
スピリチュアル系は、自己愛性人格障害にとって、人生の地図を与えてくれる存在でもあるのです。
「スピリチュアル系は信者を洗脳している」と言われることがありますが、信者自身がそれを望んでいる側面もあります。

自己愛性人格障害は、特別願望が強いタイプも多いです。
このタイプは、平凡な自分や平凡な人生に満足できず、特別な自分や特別な人生を求めます。
普通の人からの常識的な助言ではなく、特別な人からの特殊な助言が欲しいのです。
また、スピリチュアル系に属することで、自分は特別なグループの一員だという優越感を得ることもできます。

このように、自己愛性人格障害は、スピリチュアル系にハマる要素をたくさん持っているのです。

スピリチュアル系を広める人

スピリチュアル系を信じる人の多くは、他の人にもスピリチュアル系を勧めます。
自己愛性人格障害は本能的に、自身を否定せず互いに褒め合う仲間や、共依存のパートナーを求めます。
スピリチュアル系信者は、熱心にスピリチュアルを勧めますが、相手のためを思っているのではなく、結局は自分のためなのです。

スピリチュアル系の中には、信者の中に序列を作り、活動によって上位を目指すよう誘導する手口も見られます。
指導者に認められたい一心で布教活動に励む信者の心理を利用しているのです。
スピリチュアル系は、信者が増えれば増えるほど、布教する人も増えるマルチ商法に似たシステムを持っている訳です。

このように、スピリチュアル系は、布教活動を好む自己愛性人格障害によって支えられているのです。

スピリチュアル系で儲ける人

自己愛性人格障害は、特別願望が強いため、指導的立場になりたがります。
そのため、スピリチュアル系商材で収益を得る、スピリチュアル系ビジネスを行う側になることも多いです。
スピリチュアル系信者が独立して、スピリチュアル系ビジネスの指導者となるケースも見られます。
スピリチュアル系商材には、アロマ、パワーストーン、オーラソーマ、ホメオパシーレメディなどの商品、パワーや癒しを与えるという配信動画、瞑想の誘導支援を行うオンラインミーティング、パワースポット巡りなどがあります。

信者にはお金をかければかけるほど幸せになると教え、嫌なことや悩みがある時は、アイテムを買ったりお祓いをしてもらうよう誘導します。
そのように誘導することで、信者は変わるために努力をしたり、自分の頭で考えることを完全に止め、スピリチュアルに依存するようになるのです。

スピリチュアル系ビジネスは、多くの人に興味を持たせ、その中で熱狂的な信者となった人をターゲットとするのが基本です。
例えば、リーズナブルな占いや人生相談、セミナーで多くの人と接し、術中にはまった人に高額な商材を購入させたり、高額セミナーに何度も通わせたりするという手法で稼ぎます。
胡散臭さを軽減するために、占いのようなオカルトではなく、カウンセリングやコーチング、哲学、心理学といった言葉でアプローチする手口も見られます。
自己愛性人格障害は共感力や想像力が欠如するという症状もあるため、このような人を騙すようなやり方が平気でできるのです。

このように、スピリチュアル系の世界は、強気な自己愛性人格障害者が、弱気の自己愛性人格障害者を搾取する構造となっているのです。

まとめ

スピリチュアル系と自己愛性人格障害について解説しました。
スピリチュアル系にハマる人も、騙す人も自己愛性人格障害である可能性が高いです。
信者はスピリチュアル系をしないと損だと勧めますが、健全な精神を持つ人ほど、スピリチュアル系には興味を持ちません。
スピリチュアル系信者は、良い人のように振る舞うこともありますが、実際は自分の利害しか考えられない人なので、関わらないようにしましょう。