発達障害もどきの正体・自己愛性人格障害

みなさんは、自己愛性人格障害(NPD)という精神疾患を知っていますか?
発達障害は知っているけど、自己愛性人格障害は知らないという人が多いのではないでしょうか?
それは、仕方のないことです。なぜなら、メディアは自己愛性人格障害について全く報道しないからです。自己愛性人格障害NPD自己愛性パーソナリティ障害)は、自己中心性、過剰な承認欲求、想像力の欠如などを特徴とする精神疾患です。
こだわりが強い、空気が読めない、トラブルメーカー、不登校と聞くと、発達障害を連想する人が多いと思います。
しかし、これは、メディアによって作られた都合のいいイメージです。
実際は、こういった特徴を持つ人の多くは発達障害ではなく、自己愛性人格障害なのです。
毒親、DV、パワハラ、モラハラ、ストーカー、いじめ、ネットの誹謗中傷といった社会問題の加害者の多くは、自己愛性人格障害である可能性が高いです。
そして、この自己愛性人格障害者は、どんどん増えていると考えられます。
メディアは、自己愛性人格障害について啓発するべき立場なのに、頑なに報道しようとしません。
ジャニーズ問題と同様、都合の悪い事実について、報道したくないのです。

メディアが自己愛性人格障害を報じない一方で、SNSやブログで、自己愛性人格障害の悪質性について啓発する人がたくさんいます。
メディアが報じないせいで、「自己愛性人格障害がどうこう言う人は被害妄想だ」と病気の存在すら疑う人すら出ています。
自己愛性人格障害は、精神医学会でも認められている、れっきとした精神疾患です。
マスコミは、自己愛性人格障害について報道する責任があるといっていいでしょう。
メディアは、発達障害については積極的に報道し、「生きづらさ」や「配慮」といった言葉を多用します。
しかし、療育の現場では、発達障害ではないのに、似た症状がある子供が増えており、「発達障害もどき」と呼ばれています。
この発達障害もどきの多くは、自己愛性人格障害児である可能性が高いです。
生まれつきの障害である発達障害とは異なり、自己愛性人格障害は幼少期の生育環境が原因です。
自己愛性人格障害は、幼少期に溺愛したり放任したりして、適切な躾を怠ることで発症します。
育てにくい子供や社会に適応できない大人は発達障害だという作られたイメージのせいで、発達障害が自己愛性人格障害の隠れ蓑のようになってしまっているのです。
メディアが自己愛性人格障害について報道しないのには、3つの理由があります。

【目次・メディアが自己愛性人格障害を報じない理由】

  • 親の責任問題に触れたくないから
  • 母親を責めるなと騒がれたくないから
  • 人権団体等に抗議されたくないから
  • まとめ
  • それぞれの理由について、解説していきたいと思います。

    親の責任問題に触れたくないから

    メディアが自己愛性人格障害について報じない一番の理由は、親の責任問題に触れたくないからです。
    自己愛性人格障害の原因は、親が幼少期から子供を甘やかしたり放任したりして、適切な躾をしないことです。
    このような育て方をすると、「自分の思い通りになるのが当たり前だ」、「自分は特別な存在だ」といった認識が子供に定着し、認知の歪みの根本原因となってしまうのです。
    例えば、自分の思い通りにならないと癇癪を起こして暴れたり、不機嫌な態度を長時間続けたりするのは、自己愛性人格障害の典型的な症状です。
    また、特別な自分という思い込みから、周囲の賞賛だけを求め、少しの批判さえ受け付けない脆弱な内面となるケースも多いです。
    簡単に言えば、自己愛性人格障害は、親に甘やかされて育ったことによる極端なワガママ病なのです。

    生まれつきの特性である発達障害とは異なり、自己愛性人格障害は親の責任といえます。
    自己愛性人格障害について報道すると、親の責任問題に触れることになります。
    しかし、日本は昔から、「親を敬え」という文化のため、今でも親を責める言説はタブー視されています。
    日本は、「子供は親の所有物」という価値観も根強いため、ダメな子育てをしている親に注意しづらい風潮もあります。
    また、メディアの視聴者の多くが、親である主婦や中高年のため、それらに嫌われる内容の報道や発言は避けた方が得なのです。

    近年では、「叱らない子育て」や「個性を尊重する子育て」が持てはやされています。
    しかし、これらは、自己愛性人格障害を発症させるリスクの高い子育て法なのです。
    幼少期の子供は親の言うことがまだよく分からないから、注意したり躾をしたりしても意味がないという、間違った認識が広まっています。
    メディアには、自己愛性人格障害を発症させる問題のある子育て法について報道し、自己愛性人格障害が増えるのを防ぐ役割が求められているでしょう。

    関連記事:「自己愛性人格障害の原因!溺愛・親バカ・放任主義」

    母親を責めるなと騒がれたくないから

    メディアが自己愛性人格障害を報道しないもう一つの理由は、母親に対する批判に敏感な風潮です。
    今のメディアは、母親たちがいかに苦労しているか、悩みを抱えているかに寄り添う報道をし、母親サイドへの厳しい意見を避ける傾向があります。
    母親たちは団結力が強く、母親への批判は許さないという態度で、SNSでの自己主張が目立つ人もいます。
    例えば、母親が子供を殺害し、自分は死にきれず逮捕されるという、心中事件がたびたび発生しますが、「母親はきっと悩みを抱えていたんだろう」と母親を擁護し、「父親に原因があるのではないか」と矛先を父親に向けようとするコメントが多く書き込まれています。
    昔の日本が家長制度で父親の威厳が大きかった反動なのか、今の日本はすっかりマザコン文化です。
    メディアは母の日ばかり熱心に取り上げ、父の日についてはあまり取り上げないほどです。
    男性の中には、母性神話を信じ切っていて、母親に感謝するのが当然で、母親への批判は非道徳的だという感覚を持っている人すらいます。

    メディアは弱者の味方を気取ることが多く、母親は弱者だからと味方をし、不利になる情報には触れません。
    日本では、今も昔も、子育ては母親中心のため、「子育ての批判=母親への批判」と受け取られやすいです。
    自己愛性人格障害の原因が間違った子育てだと報道すると、母親サイドが責められたと被害的に捉えてしまう人たちがいるのです。
    メディアは、母親サイドを刺激したくないため、自己愛性人格障害という母親に不利になる情報を報じないという訳です。

    昭和の頃は、母親が専業主婦になるのが一般的で、子育ては母親に任せきりで、父親不在であるパターンが多い時代でした。
    この時代の自己愛性人格障害者は、母親に溺愛され、甘やかされて育ったことが原因だといっていいでしょう。
    子育てを母親に丸投げするリスクを分かっていなかった父親たちは、ワガママに育った我が子を見て驚き、呆然としたことでしょう。
    今の時代は、父親も子育てに参加することが求められているので、子供を自己愛性人格障害にしない責任は、母親にも父親にもあるといえるでしょう。

    人権団体等に抗議されたくないから

    メディアが自己愛性人格障害について報じない理由として、人権団体の存在もあげられます。
    精神疾患を持つ人が、犯罪やトラブルを引き起こすことは、よくあることです。
    しかし、メディアがその点に触れると、「精神疾患に対する偏見を助長する!」、「精神疾患と犯罪を結び付けるな!」と、人権団体が抗議のクレームを入れるのです。
    人権団体は、治療を受けない精神疾患の患者が、人に危害を加えることについては、無関心です。
    人権団体は、正義面してバッシングすることが仕事であり、社会のことなんて何も考えていない無責任な人達なのです。
    また、メディアの内部には、人権団体と価値観を共有している人も、それなりに多いです。
    そのため、日本のメディアは、自己愛性人格障害を含め、精神疾患について報じるのに消極的なのです。

    自己愛性人格障害は成育歴が原因であり、啓発によって予防できる精神疾患です。
    また、自己愛性人格障害は、本人や家族の努力だけで治すのは、難しい疾患です。
    発達障害が子供の内から専門機関で療育を受けるべきなのと同じで、自己愛性人格障害も子供の内から療育を受けるべきなのです。
    自己愛性人格障害という精神疾患の存在を隠せば隠すほど、療育を受けるべき人が野放しになってしまいます。
    自己愛性人格障害という精神疾患、そして、その原因となるダメな子育て法について報じることは、メディアの責任のはずです。

    まとめ

    メディアが自己愛性人格障害を報じない理由について、解説しました。
    親の責任問題に触れたくない、母親を責めるなと騒がれたくない、人権団体に抗議されたくない、というのが、その理由です。
    メディアは、発達障害については積極的に報じるにも関わらず、自己愛性人格障害について報じる気配は全くありません。
    毒親、DV、パワハラ、モラハラ、ストーカー、いじめ、ネットの誹謗中傷といったトピックについては報道しますが、加害者の多くが自己愛性人格障害であることには、決して触れません。
    自己愛性人格障害者から被害を受けた人たちが中心となって、SNSやブログで発信し、この忌まわしい精神疾患について啓発していくしかないでしょう。
    今はまだ、自己愛性人格障害の認知度は低いですが、認知度が高まれば、メディアも無視できなくなるでしょう。